2011/08/10

【18-4】乳酸菌爆発!④ 乳酸菌のコラボ

2011/05/06)  
乳酸菌爆発!(4)

米のとぎ汁をペットボトルに入れる。
1週間後、とぎ汁は乳酸発酵してボトルはパンパンになる。下手すると、爆発の危険さえある。
私の仲間たちは、「乳酸菌て凄い!」と、感嘆の声をあげる。
米のとぎ汁をペットボトルに入れただけなのに、これは一体どういうことなのか?

なぜ?どうして乳酸菌は、こんなにも凄いパワーがあるのか?
じつは 爆発するような乳酸菌パワーの秘密は、「乳酸菌グループのコラボ」にある。
つまり、乳酸菌はグループをつくり、そのグループの仲間たちと協力しあっている。

乳酸菌の仲間とは、光合成細菌・放線菌・藍色細菌=シアノバクテリア・酢酸菌などだ。
さらに、麹菌や納豆菌(枯草菌)や酵母も乳酸菌の仲間だ。
こういった乳酸菌の仲間たちを総称して、「発酵菌」と私は呼んでいる。

発酵菌は、腐敗菌や病原菌を征伐し追放して「発酵環境」をつくってくれる。
「発酵環境」は人間にとっては「健康環境」で、放射能障害からも守ってくれる。
これは植物にとっても同じで、植物は発酵菌のお陰で、病気にならず健康に育つ。

しかしである。
発酵菌には、発酵環境づくり以外に、もっともっと凄いトンデモない働きがある。
それは一言で言うと、「能源転換」である。
「能源転換」という中国語より、「エネルギー転換」と言ったほうが分かりやすい。
ようするに発酵菌は、紫外線や放射線を利用して「光合成」をおこなっている。

「窒素固定」というのもある。
光合成細菌は乳酸菌の協力があると、大気中の窒素を大量に固定する。
この「窒素固定」の後、植物、例えばイネ(稲)はコメ(米)という炭水化物をつくる。

窒素固定。
人間が大気中の窒素を化学工業的に固定する場合は膨大なエネルギーが必要だ。
現に、アンモニア工業や窒素肥料製造工業の石油エネルギー浪費は大問題だ。
ところが発酵菌は、いとも簡単に空中窒素を固定してしまう。
実際は、発酵菌が利用する紫外線・放射線のエネルギーは膨大なものなのだが。

ようするに 
 稲が米という澱粉をつくるための膨大なエネルギーの供給者、それが発酵菌なのだ。

紫外線や放射線という猛烈なエネルギーを稲(イネ)に供給した発酵菌の住居・家、
それが籾(モミ)や糠(ヌカ)を含む「米粒」だ。
稲(イネ)が米(コメ)を製造したあとも、発酵菌は米(コメ)に付着して残っている。

これは何のためか?
籾(モミ)という稲(イネ)の種(タネ)を腐敗しないように守るためである。
米(コメ)に付着している発酵菌(乳酸菌)が保持するスーパー・パワー!

その大変な凄さを、いま、米とぎ汁の発酵に成功した方は、実感されているはずだ。

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飯山一郎さんの5月6日のブログ記事から