2011/07/31

児玉龍彦教授の3つの提言から


東京大学アイソトープセンター長、児玉龍彦教授の
衆院厚労委員会参考人招致の際の3つの提言を、 
書き起こして下さった方がいらっしゃるのでご紹介を。

守田敏也さんのブログ『明日に向けて』(改訂版) より
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/977fab022cdc9a1db44b8384504de697


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(以下引用)

第一に、
国策として、食品、土壌、水を、測定していく。

日本がもっている最新鋭のイメージングなどを用いた機器を使って、
半導体のイメージング化は簡単です。

イメージング化して流れ作業にしていくという意味での最新鋭の機器を投入して、
抜本的に改善してください。
これは今の日本の科学技術でまったく可能です。

二番目。

緊急に子どもの被曝を減少させるために、新しい法律を制定してください。

私の現在やっていることはすべて法律違反です。
現在の障害防止法では、核施設で扱える放射線量、核種などは決められています。

東大の27のいろいろなセンターを動員して南相馬の支援を行っていますが、
多くの施設はセシウム使用権限など得ていません。
車で運搬するのも違反です。

しかしお母さんや先生たちに高線量のものを渡してくるわけにはいきませんから、
今の東大の除染では、すべてのものをドラム缶に詰めて東京にもって帰ってきています。
受け入れも法律違反、すべて法律違反です。

このような状態を放置しているのは国会の責任であります。

全国の国立大学のアイソトープセンターには、
ゲルマニウムをはじめ最新鋭の機種を持っているところはたくさんあります。

そういうところが手足を縛られたままで、
どうやって、国民の総力をあげて子どもを守れるでしょうか。
これは国会の完全なる怠慢であります。

第三番目、

国策として土壌汚染を除染する技術に、民間の力を結集して下さい。

これは例えば東レとかクリタだとかさまざまな化学メーカー。
千代田テクノルとかアトックスというような放射線除去メーカー、
竹中工務店など、さまざまなところが、
放射線の除染に対してさまざまなノウハウを持っています。

こういうものを結集して、ただちに現地に除染研究センターを作って、
実際に何十兆円という国費をかかるのを、
今のままだと、
利権がらみの公共事業になりかねないという危惧を私は強くもっています。

国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。
どうやって本当に除染をやるか。
七万人の人が自宅を離れて彷徨っているときに、
国会は一体何をやっているのですか。


(以上引用)
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衆議院厚生労働委員会 「放射線の健康への影響について」
児玉龍彦教授発言 7月27日として、全文書き起こしされています。
是非、ご参照ください。
また、児玉教授の息子さんのツイッターでの発言などもまとめられています。
 
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 (以下引用)

親父が厚労委員会に参考人として招致されました。
東大放射線セ ンター長として、毎週末南相馬に400km車を走らせて、
自身で除染に あたったうえでの訴えです。どうか見てやってください。
俺は、この人の息子で良かった。

とても多くの方から父の参考人招致について激励の言葉をいただき、
感謝の言葉もありません。
全ての皆さんにお返事するのが難しいほどですが、
全て拝見していますし、父にも伝えます。本当に ありがとうございます。

(以上引用)
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YouTubeにも、アップされていますので、合わせてご覧ください。
『2011.07.27 国の原発対応に満身の怒り - 児玉龍彦』 

児玉教授のこの発言を見て、何を思うか?
それは、人それぞれかもしれません。
でも、教授の言葉が多くの人の心を強く動かしたことは確かです。
私は、気がつけば途中から背筋を正して見ていました。
『正しい怒り』というものを感じて、心が少し震えました。

なお、これも興味深い内容ですのでご参考までに。

『ある原因での疾患の発症は 特定の時間経過でのみあらわれ、
 すぐ消えていくため、注意深い観察が必要である。
 我々の想像を上回る長い時間の経過が関わり、
 対策の求められているその瞬間には
「エビデンスはない」ということがしばしば起こる』
 
放射能問題については、『エビデンス』を待っていたら間に合わなくなる…
早急に考え、対処しなければいけない、命に関わる問題なのです。