2011/12/07

乳酸菌の基礎知識

腸は第2の脳

脳に中枢神経があるのと同じように腸には「腸神経系」がある。

「脳の中枢神経系」と、「腸神経系」は互いに影響を与え合いつつ働く
腸神経系が、単独で働く事もある(腸は独自の自律神経を持っている)

腸内環境が悪化

腸神経系はうまく働けない

脳の働きにも影響

つまり、腸の状態は全身に作用する

腸は、人間の免疫機能にとっても重要な器官

全身の免疫細胞の60~80%が腸に集中

最も多いのが小腸の末端の「パイエル板」

リンパの親玉のような、巨大基地として機能


「腸管免疫」(腸の免疫機能)は
腸の状態が悪いとうまく機能できない

病気になったり、アレルギー症状が出たり…

体の健康を保つには、腸を健康に!  

便の状態でチェックする

理想の状態は・・・
下痢も便秘もなく、1日1回、
適度な水分を含んだバナナ状の黄褐色の便

腸内環境が悪いと、腸内に老廃物が溜まり腐敗していく
腸が汚れると血液にも吸収され、全身へ運ばれる

代謝が悪くなったり、肌荒れや肥満を起こしたり
体調を悪くするのは腸内環境の悪化が影響している可能性が 

健康の為にも、腸内環境を整えよう! 
腸内環境のよしあしは、腸内細菌で決まる

腸の中には無数の腸内細菌がいて、人間と共存

その種類は数100種、その数は100兆個とも言われる


腸内環境のよしあしは、
自分の腸にどんな腸内細菌が住みついているかで決まってくる  

「善玉菌」←人間に有益な働きをする


乳酸菌は、善玉菌の筆頭!

腸の働きを良くする
便秘や下痢を改善
主に炭水化物を発酵させ、乳酸や酢酸を作る
ビタミンB群を作る


善玉菌が増えれば、悪玉菌が減る

腸内環境が良くなる!

免疫バランスが整う

アレルギーを抑える
細菌やウィルス、ガンに対する抵抗力を高める


「悪玉菌」←人に悪さをする


その筆頭は、ウェルシュ菌

主にタンパク質を腐敗させ、
ニトロソアミン・二次胆汁酸などの
発がん物質や毒性物質を作る。


簡単に言えば・・・

善玉菌は腸内で「発酵」を起こし
悪玉菌は腸内で「腐敗」を起こす

と、いうこと。

腸内の状態は、食べ物によって変わる

乳酸菌は、善玉菌を増やして悪玉菌をへらし、
腸を元気にしてくれる!

乳酸菌以外では、
善玉菌のエサになる「オリゴ糖」や
「水溶性の食物繊維」も腸を元気にしてくれる
また、「不溶性の食物繊維」は、
便のカサを増やして水分保持してくれるのでお通じの改善に効果的

「オリゴ糖」を多く含む食品
豆類・豆製品、ヤーコン、菊芋、牛乳、ごぼう、アスパラガス、玉ねぎ

「水溶性の食物繊維」を多く含む食品
豆類・豆製品、ニンニク、ごぼう、さつまいも、オクラ

「不溶性の食物繊維」
いんげん、枝豆、みそ、納豆などの豆類・豆製品、ごぼう、
ほうれん草、きのこ類、海藻類

乳酸菌を意識的に摂取しながら、
これらの食品も上手に利用して腸を健康に!

<腸内環境チェック!>

・毎日のお通じの調子が悪い
・食事が不規則
・肉食中心の食事
・野菜・果物をあまりとらない
・牛乳や乳製品が苦手
・外食が多い
・おならの回数が多く、においも臭い
・口臭・体臭がする
・風邪にかかりやすい
・アレルギー体質だ
・肌荒れ・吹き出物が多い
・運動不足気味
・ストレスが多い
・夜更かし・朝寝坊

5つ以上にチェックが付いたら、腸内環境が悪化しているかも?

乳酸菌とは?

「乳酸菌」とは、乳酸を多量に作りだす菌の総称
乳酸を生みだし、腐敗ではなく発酵に寄与する性質を持つ。

「乳酸菌」という特定の菌種があるのではなく
細菌分類学上の様々な菌種が含まれる。

現在30種類を越えるが、それぞれの形態によって
大きく3つに分けることができる。

・「乳酸桿菌」棒状の形態
・「乳酸球菌」丸い球状
・「ビフィズス菌」増殖時にV字やY字に枝分かれする
※近年では、ビフィズス菌と乳酸菌は区別されるようになっている

◆乳酸桿菌(ラクトバチルス)
主に小腸にすむ 乳酸菌
腸管免疫力を高め、有害物質を減らす
胃にすみついてピロリ菌をやっつけるものもいる

◆乳酸球菌(ラクトコッカス)
コレステロールを下げたり、免疫力を高める
小さいので、一度に沢山の数を摂取できる

◆ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム)
主に大腸にすみ、腸の働きを良くする
便秘を防ぎ、他の病原菌を追い出し下痢を防ぐ

乳酸菌、2つの種類『植物由来』と『動物由来』

『動物由来』
牛乳のヨーグルト・チーズ・くさや・なれずしなど、
動物性の発酵食品を作り出す。

『植物由来』
豆乳のヨーグルト、ぬか漬け、キムチ、ザーサイ、
味噌、醤油、みりんなど、植物性の発酵食品に含まれる
果物、野菜、お米、花などの表面にも生息。

植物由来の乳酸菌は、
動物由来の環境に比べて栄養源が乏しかったり、
植物の生成する抗菌物質にも耐えなければならないので…

そのような悪条件でも生育できる強い性質を持っている!!

私は、豆乳ヨーグルトをオススメ!(^◇^)

乳酸菌をヨーグルトで摂るのはオススメ!

ヨーグルトは、発酵のおかげで
タンパク質や脂質・糖質などが予めある程度分解されており
腸に負担をかけることなく吸収され易い。

ビタミンやカルシウムなどを含む栄養価の高い食品

主な栄養素は…

・ビタミンA⇒皮膚や粘膜を丈夫に
・ビタミンB2⇒痛んだ皮膚細胞を修復
・カルシウム⇒丈夫な歯や骨を作る
・カリウム⇒腸の働きを促して、便通を良くする
・タンパク質⇒体を作る


ビタミンCが足りないので、
ヨーグルトを食べる時には果物を加えるなどして
ビタミンCを補うと、より栄養バランスが整う
また、オリゴ糖を加えて摂ると、大腸のビフィズス菌が喜ぶ。

私は、バナナやリンゴと一緒に(^◇^)

ヨーグルトの摂取方法? 

ヨーグルトは食品なので、あまり厳密に考える必要はないが…
1日100~400グラムくらいでよい

薬ではないので即効性はないが、
副作用もなく体に優しく長く続けられるので
体質改善をして病気になりにくい体を作れる。


特に問題がなければ、2週間は続けてみよう
それにより、効果の度合いも測ることができる。

**************************


以上、駆け足で乳酸菌の基礎知識をお勉強しました(笑)


教科書は、後藤利夫著
『あなたの知らない乳酸菌力(パワー)』(小学館)